ほとんどの方は,”プログラミング教育”と聞いて,”嫌だ!”と思われるのではないでしょうか。
あるいは,“全く,興味がない!”と言われるかもしれません。
でも,高校では,このプログラミングの授業が始まっています。
せめて,自宅ではプログラミングを楽しく学びましょう。
今回は,高校の授業課題を,3つのツールで実際にプログラミングした結果に基づいて,プログラミングツールをおすすめします。
”プログラミングなんて嫌だ!”,”つまらない”と思っている皆さん!
こんなプログラミングの楽しみ方もあります。
プログラミングが楽しいものだとわかれば,授業も楽しくなります。
なぜ,プログラミングの授業は面白くない。
プログラミングの授業では,課題についてのプログラムを作る実習がよく行われます。
例えば,次のような課題です。
練習3
年齢入力を受け付け、3歳未満のとき、「入場無料」と表示するプログラムを作成しなさい。
上の画面は,課題をc言語で使ったときの例です。
アルファベットが並んでいて,面白そうには見えません。
そこで,授業がつまらない理由を整理しましょう。
自分との関わりが想像できない課題
だいたい,教科書にある課題が自分の日ごろの生活とがかけ離れていて,課題に関心が沸きません。
上の例は,実際の高校の授業の課題です。
小さな子供の親でもない限り,入場料の案内表示を気にする高校生はいないでしょう。
数学や国語は,自分の将来に役立つことが一般的に知っています。
そのため,多少,課題と自分の生活との関係が薄くても,課題に取り組む気持ちになります
でも,プログラミングに,プログラムと自分の生活との関係がはっきりしません。
少なくとも,パソコンでゲームを楽しんだり,動画を見たりするのにプログラミングは必要ありません。
そのため,自分との関係が薄い課題では,プログラミングの課題に取り組む気持ちは起きないでしょう。
命令がアルファベットなので,意味がわからないものがある。
多くの人にとって,アルファベットは読みにくいです。
また,表示された文字から,命令の意味を理解するのに,一度,英語を日本語に変換して,それから命令の意味を考えます。
すぐに英語から日本語に変換できない(意味がわからない)命令もあります。
文字を入力するので,ミスしやすく,また,ミスを見つけにくい。
一般に,キーボードのタイプミスはよくあります。
増してや,プログラムをアルファベットで入力するのであれば,ミスが多発するのは当たり前です。
さらに,普段使っていない単語であれば,タイプミスを見つけるのも苦労します。
自分なら簡単にできるレベルのことを,コンピュータにやらせるために,手順を踏んで命令を記述しなければならないことに意義を感じられない。
人間になら,”右に一歩移動しなさい。”ということでも,ロボットにさせるには次のようにプログラムを記述する必要があります。
- 右足を垂直に上げる。
- 右足を右に20cm水平に移動させる。
- 右足を垂直に下げる。
- 左足を垂直に上げる。
- 左足を右に20cm水平に移動させる。
- 左足を垂直に下げる。
自分なら簡単にできることを,いちいち細かく命令を記述しないといけないことに,意義を感じることはできないでしょう。
ここまで,なぜ,プログラミングの授業が面白くないか,その理由を整理しました。
次からは,各プログラミングツールが,これらの面白くない理由(原因)を解決できているか見ていきましょう。
命令が簡単な日本語で書かれているScratch
Scratchという小中学生向けのプログラミングツールです。
私の使ってみての感想です。
自分との関わりが持ちやすい。
とてもかわいい猫のキャラクターが初めに出てきます。
プログラムを組むことで,この猫を動かしたり,話をさせたりできます。
この猫を動かしてみたいと意欲が沸き起きました。
仮に課題が与えられても,自分との関りを感じられるので,課題に取り組む気持ちになりそうです。
日本語で表示されているのでわかりやすい。
命令をはじめ,画面上のすべての表示が日本語で表示されています。
画面横に準備されている命令がどんな命令かすぐわかり,やりたいことに対して命令を選びやすいです。
命令ブロックを並べてプログラミングするので,操作が簡単
画面の左側にある単純な動作が書かれたブロックを中央エリアに移動させて,ブロック同士をつないでプログラムを作ります。
画面上でブロックを組み立てる感じです。
作ったプログラムの動作を右のエリアで確認できます。
簡単に,自分の思いついた事を試すことができ,とても楽しいです。
操作の対象が猫なので,多少面倒でも,なんとなく納得してしまいます。
相手が猫なので,“なんでこんな面倒なことをやらないといけないの?”と思う気持ちが起きませんでした。
手順を踏んで命令を記述しなければならないことに対し,抵抗感が薄らぎます。
全体として,かなり高度なことができそうなプログラミングツールでした。
しかも,表示がとても使う人にとって優しいです。
C言語等の英語を元にした命令を,子供でも分かる日本語に置き換えた感じです。
Scratchは,簡単に試せます。
Scratchは,無料で簡単に試すことが出来ました。
ダウンロードも不要で,コンピュータに負担をかけません。
性能のそれほど良くないパソコンでも動きました。
私は,10年前のパソコンです。問題ありませんでした。
Scratchは,次のリンクから入れます。
下の表示は英語ですが,リンクを開くと日本語で表示されるので心配ありません。
物語の世界をプログラムで表現できるティラノビルダー
ティラノビルダーは,ノベルゲームを作るためのツールです。
プログラミングツールではありません。
でも,筋の通ったノベルゲームを作るには,展開を論理的に考えることが求められます。
ゲーム作りを通して,論理的に考え表現すること=プログラミングが楽しくなります。
使ってみた感想です。
自分との関わりが持ちやすい。
ティラノビルダーは,ユーザーが考える物語の世界を,プログラムを使って表現できます。
小説なら言葉による表現ですが,ティラノビルダーなら,イラストや音楽も使うことが出来ます。
さらに,ゲームを楽しんでいる人の操作で,幾重にも物語の展開を変えることが出来ます。
プログラミングの要素です。
その意味で,ティラノビルダーでノベルゲームを作る人は,物語の世界の創造主となることができると感じました。
自分との関りがとても深くなります。
日本語で表示されているのでわかりやすい。
命令をはじめ,画面上のすべての表示が日本語表示されています。
とても分かりやすくなっています。
基本,コンポーネント(部品)を並べるだけなので操作が簡単
物語作る時の操作は,基本的に,コンポーネント(部品)を並べるだけです。
画面の左側にある単純な動作が書かれたコンポーネントを中央エリアに移動させて,コンポーネント同士をつないで物語を作ります。
パソコンの画面全体を使って,画像やボタンなどを自由に表示させることが簡単にできます。
簡単に,自分の思いついた事を試すことができて楽しいです。
自分が細かな手順も,日本語表示なので理解しやすい。
C言語のように,もちろん細かな手順があります。
C言語は,自分の実現したこと(作りたいこと)を,英語の命令を使って細かく手順を記述する必要があります。
ティラーノビルダーは,日本語なので,コンポーネント(部品)の意味を直感で理解できます。
そのため,自分のやりたいこと(作りたいこと)を,一つ一つのコンポーネント(部品)を組み立てて実現することは容易でした。
無料でためすことが出来ます。
ティラノビルダーは,次のサイトから簡単にダウンロードして,無料でためすことができますした。
Scratchと同じように,無料で簡単に試すことが出来ました。
まとめ
今回は,プログラミングの授業が楽しくなる方法を紹介しました。
最初に,プログラミング教育が面白くない理由を整理しました。
【プログラミング教育が面白くない理由】
- 自分との関わりが想像できない課題
- 命令がアルファベットなので,意味がわからないものがある。
- 文字を入力するので,ミスしやすく,また,ミスを見つけにくい。
- 自分なら簡単にできるレベルのことを,コンピュータにやらせるために,手順を踏んで命令を記述しなければならないことに意義を感じられない。
上に挙げたプログラミング教育が面白くない理由を解決しているので,次のツールを使うと,楽しみながらプログラミングを学べると感じました。
【楽しみながらプログラミングを学ぶ方法】
- 命令が子供でもわかる日本語で書かれているScratch
- 物語の世界をプログラムで表現できるティラノビルダー
プログラミングは,私たちの生活とかけ離れたものではありません。
現在の自分で実現できそうな目的・目標をもって取り組めば,楽しみながらプログラミングを学ぶことができるのです。
まずは、取り組み易い通いやすいティラノビルダーから始めて,プログラミングの世界をのぞいてみましょう!
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